Fact is stranger than fiction.

先週の金曜日、練習を終えてから
スポーツクラブのエントランス横にあるベンチに座って
いつものメンバーと話をしていた。
近くにあるコンビニの傍で、若いカップルが立ち話をしているのが見えた。

数分後、何だか様子がオカシイ、、、

彼女が彼氏の襟ぐりをつかんで、スポーツクラブ側の道路に出て来た。
駅から近いので人は通るし、車、バイク、自転車が通る。
みんな横目で見ながら傍を通り過ぎて行く。
その横をスポーツクラブのメンバーで、80年代グロリアに乗っているS.Hさんが
二人を見ながらコンビニに行くのが見えた。
何度も彼女が周りの事を考えずに彼氏に向って叫んでいる。
それを見て、他のメンバーも気まずくなったので、それぞれ帰り始めた。
トラは、その横を信号待ちをして、バックミラーで見ると
ネクタイを掴んでいる彼女の表情は見えなかったが、
コンビニの壁を背にして立っている彼氏は、見るからに草食系だった。
S.Hさんがコンビニから出て来て二人の様子を伺っている。
S.Hさんと視線が合って肩をすくめた。
信号が変わって、スクーターを走らせた。

火曜日、御大Mさんと乳モミ法師さんとその話になった。
乳モミ法師さんが、土曜日、スポーツクラブ受付の女子達にその話をしたら
やはり、それを目撃していて、23時過ぎても続いていて、
通り掛りの人が仲裁に入っていたらしい。

どう見ても、“別れ話のもつれか” と・・・思っていた。

帰ろうとしたら、S.Hさんがグロリアから出て来たので、またその時の話になった。
オチがわかった、、、まるで、TVのワイドショーのレポーターだ。

「仲裁に入った人達が、彼女の話を聞いてあげていて
どうも彼女が潔癖症みたいで、二人の間で決めた事に彼が守らなかったのが
原因らしいのよ、、、同棲しているんだけど、やりくりが大変で、
彼が会社の人とお付き合いで飲みに行ったのが発端みたい。」
「えっ?別れ話のもつれじゃなかったんですか?」
「そうなのよ、こうと決めたら、やらないと気に入らない性格みたいで
彼女はSよ、病的だったわ。」
「仲裁に入った人達は、彼の飲み代くらいいいじゃないかと言ってたけど
彼女はそれを許さないのよ。それで話を聞いてもらった彼女がいくらか収まったので
仲裁に入った人達は帰っていたわ。」
「S.Hさん、最後まで一緒に居たんですか?」
「夜中近くになっていて、立ちっ放しだから、あの入口のベンチに二人を座らせて、
お茶を買って来てあげて、また話を聞いてあげたのよ。」
(何故か最近、ベンチ横の電灯が消えていないので明るいのだった。)
「至れり、尽くせりじゃないですか~っ」
「彼はあんな調子だから、Mで、、、だから釣合っているんだわ、あの二人。」
「いろいろ話を聞いてあげたら、3年同棲しているんだけど大変らしのよ。(一部省略・・・)
二人の休みは合わない、朝は早いし、帰りは遅いで、、、食事は外食ばかり。」
「だから、休みの日ぐらい、家で料理するようにしたらとアドバイスしたの。」
「それはそうですよね、、、」
「付き合いは学生時代からみたいで、
お互い別々に住んで、お金貯めてから結婚すれば、良かったのよ。」
「彼女のあの性格は、とにかく異常だわ。刃物があったら、危ないわ。」
「そのうち、警察沙汰になるかもしれませんね。」
「そうね。また二人に会えると良いんだけど、、、どうかしら?」
抑揚の無い声で淡々と話すのは、岸田今日子か?
トラ的には、S.Hさんが最後までいただろうと思っていたので、予想通り。

ただ、そんなカップルには、なりたくないのは確か、、、
男も女も他に居るだろうに?“事実は小説より奇なり”だ。

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