知らざりしかば

先週の月曜日、ラジオで聞いていた五輪混合団体スキージャンプで、
日本の第一ジャンバーが失格になった。

スキージャンプ第一人者である彼女、
五輪前に某報道番組でのインタビューを見た時、
その佇まいからなのか、平家物語冒頭の
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」を思い出した。

彼女のファーストネームが、日本の気候では育たない熱帯の常緑樹で "沙羅"。
双樹は ”2本” の意味。日本では "夏椿" で、オルタネート。

”釈尊が入滅する(亡くなる)時、2本の沙羅の木(双樹)は、
いい香りがする淡い黄色の花が咲いていたが、
一旦枯れ、釈尊の死を悲しみ再び真っ白な花を咲かせ、
その白い花は次々と釈尊の上に舞散り、覆いつくした”と伝えらている。

個人的に、釈尊は2月15日に入滅したのに初夏に咲く花が咲くのか?と思うが、
(実際の沙羅の木は、葉が落ちてから花が咲くそうだ)
偉大な仏教の開祖は入滅しても何かが起こり得る。

後で見た小柄な彼女の映像は痛々しかった。
それでも気丈に2本目を飛んだ。
関係者は、失格要因についてこのまま異議申し立てしないのか?
無常じゃなくて、無情だ。

他にもいろいろとトラブルがある五輪大会で、
あまり見る気がしなくなった。

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