水のようになれるか

11月の初め、某有料放送が視聴無料の時に
某ロックバンド映画のメイキング映像を少し見た。
バンドメンバー演じる俳優達が、ただロックバンドを真似るだけでなく、
本当に成りきる為の努力は、興行収入で報われた。

主役の俳優のプレッシャーは相当なもので、振付師だけでなく、
ムーブメント(身体表現)コーチに協力依頼。
「動作抽出の作業うんたら」とムーブメントコーチが
いっていたのが、引っかかった。
“気持ちがそのまま表現された自由な動きを見せる” には、
いろいろな行動を脳にインプットして、
自然に身体が反応して動く様にする。
多分、演劇理論や認知行動科学とかの応用なんだろう。

録画した国営放送の再放送番組(副題:水を感じて 前に進もう!)で、
パラリンピックを目指す、視覚障害選手達に
スイムをレクチャーするのを見た。
これは実際の動きが見れないのだから、健常者とはかなり違う。
豪パラリンピック競泳チームの元ヘッドコーチは
ユニークなレクチャーをする。
斜めに曲がって泳いでいた、ブラインド選手が真っ直ぐに泳げる様になり、
危険な下に向かう飛び込みも、前に飛ぶイメージをつかませて改善した。

ある豪パラリンピックのメダリストは、
水の流れから壁との距離を感じ取って、
壁を知らせる『タッピング』なしで、ターンしていたとか。
完全に健常者とは水に対する感覚が違う。
抽象的になればなる程、感覚が上がってくるのか。


あ゛、武道家某俳優の名言が浮かんだ。

"Empty your mind. Be formless, shapeless, like water."
心を空にするんだ。形をなくすんだ。
型をなくすんだ。そう、水のようにね。

”Water can flow or it can crash."
水は流れることも割れることもできる。

"Be water, my friend."
水のようになるんだよ。わかるかい?

来月のマスターズ大会、どんな泳ぎになるか、
これからの練習に対する気持ちにかかっている。

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